新米PHPerのための5つのAtomパッケージ
今年もITエンジニア育成の新入社員研修に取り組んでいます。日々の空前絶後のハードなトレーニングのおかげで今年も優秀なPHPerたちがたくさん育っています。
慣れないプログラミングの習得に苦労しつつもポジティブにがんばっているみなさんへ。PHP初心者が効率良くPHPプログラミングを習得するためのAtomパッケージを紹介します。
linter-php
PHPの構文エラーを見つけてくれます。
インストールの途中、依存パッケージも求められるので忘れずにインストールします。AtomのLinterパッケージはHTMLやCSSなど様々な言語に対応しているので必要に応じて探してみると良いです。
indent-guide-improved
インデント範囲をわかりやすく表示してくれます。
プログラミングを理解できない人の多くはインデントを意識できていません。インデントを徹底すれば条件分岐の範囲や繰り返しの範囲も明確になります。プログラミングに慣れないうちはインデントを見やすくすると良いです。
あとAtomのデフォルト機能のAuto Indentも上手くつかいましょう。
show-ideographic-space
全角スペースを表示してくれます。
これで、よくある全角スペース混入エラーともおさらばです。
atom-autocomplete-php
PHPコードの自動補完が強化されます。
デフォルトの補完も便利ですが、関数の引数なども表示してくれるのでコーディングがさらに捗ります。
事前にPHPのパッケージ管理ツールであるComposerをインストールしておかないと起動時にアラートが出るようです。最初は無視しておいてもいいですが、気になる方はComposerをセットアップしてAtomのatom-autocomplete-php パッケージの設定画面でcomposerのPATHを指定する必要があります。 https://getcomposer.org/
php-debug
困ったときはデバッグしましょう。インストールはちょっとややこしいので詳しくは以下の記事で。
おまけ
私が普段使ってるAtomパッケージはこちらで確認できます。
https://atom.io/users/murayama333/stars
activate-power-modeはAtom使っているなら常識だし、個人的にはgist-itとか毎日のように使っています。scriptも昨日入れてみたけど便利だった。
ちなみにAtomにはapmコマンドというパッケージ管理のコマンドが付いています。apmでパッケージ管理すると上記のページのように、お気に入りのパッケージにスターをつけて管理できます。仲間と便利なパッケージを共有したり、別の端末に同じ設定でAtomパッケージをインストールしたり、いろいろできるので触ってみると楽しいと思います。
AtomでXdebugを使ってステップ実行するには
Xdebugは実行環境やPHPのバージョンによってインストールの手順が異なるので、以下のURLからインストール手順を確認します。
ローカルで php -i した出力結果を上記のページにコピペします。
私の環境(Mac)だと以下のようになりました。Windowsだともっと簡単で、dll落とすだけで済むっぽい。
手順に従ってインストールします。
Xdebugの設定
[xdebug] xdebug.remote_enable=1 xdebug.remote_host=127.0.0.1 xdebug.remote_connect_back=off xdebug.remote_port=9000 xdebug.remote_handler=dbgp xdebug.remote_mode=req xdebug.remote_autostart=true
以降ビルトインサーバの起動時には9000番ポートを使うようにします。
php -S localhost:9000
Atomの設定
Atomの拡張パッケージであるphp-debugをインストールします。
https://atom.io/packages/php-debug
インストールが完了すると、AtomのフッターにPHP Debugのアイコンが表示されます。
動作確認
<?php $message = "Hello World"; for ($i=0; $i < 10; $i++) { echo $message; }
上記の4行目(行番号の横)をクリックしてブレークポイントを設定します。またAtomのフッターからPHPDebugアイコンからデバッグ用のウィンドウを表示しておきます。デバッグ用のウィンドウを表示しておかないとブレークポイントは有効にならないので注意です。
PHPプログラムを実行します(ビルトインサーバで動かしてもOK)。
php sample.php
知る、ということ
朝、出社前にこどもをバス停まで送っていくと、いつも同じ時刻に通りかかるおじいさんがいます。ニコニコとこどもの顔を覗きこんでは何も言わず、とぼとぼと歩いていくおじいさん。
最近私も歩くようにしています。会社帰りに1駅くらい歩くだけ。いつまで続くかな。
脳が壊れた、という本を読みました。
- 作者: 鈴木大介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/06/16
- メディア: 新書
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脳梗塞後のリハビリでの体験や、周囲との関わり方、脳梗塞によって今までできていたことができなくなったことで初めてきづいたことを著者は「僥倖」としてポジティブに捉えています。
ぎょうこうと読みます。思いがけない幸運という意味です。
実際に読んでみて「見えない障害」と言われる高次脳機能障害について、私は知らなさすぎでした。
症状の中に、感情失禁というものがあるそうです。感情を抑えることができず泣き出してしまったり、言葉に詰まったり。赤ちゃんを見ると嬉しい気持ちになってニヤニヤしてしまったり。
そういうことだったのか。知らなさすぎた。
もしかしたら、朝のおじいさんも大変な思いをしてリハビリしているのかも。なんだか切なくなってきた。
知らなかったことを知ることで、見え方は変わる。
いろんなことに気づかせてくれる本でした。読んでよかった。僥倖。
クリエィティブに仕事をしよう。
今日のお昼ごはんはいつもと違う"ヘルシーデリ"なるお弁当を買ってみました。
お店の明るい雰囲気の惹かれてふらふらと。
会社に戻ってお弁当を開けてみるとおしゃれなお弁当箱。
入ってるおかずはふつうのお弁当と大差ないんだけど、いつもよりちょっとだけ気分がいい。ヘルシーやし。おしゃれやし。
おかげさまで社内でも「何そのお弁当?」と人気者になれました。
お弁当も入れ物や呼び名ひとつで、その価値は変わるんだなと。
お弁当を売るならこだわるのはごはんやおかずだけじゃない。お弁当の容器ひとつ販売員さんの売り方ひとつが、口コミになってインターネット上に流れて、新しいお客さまを連れてきてくれるかもしれない。
若いころはクリエイティブな仕事とそうでない仕事があると思ってたけど、 年とって思うのは仕事の内容じゃなくてクリエイティブに仕事するかどうかだってこと。
クリエィティブに作られたお弁当を食べてそう思った。
クリエィティブに仕事をしよう。
Java 例外オブジェクトの生成について
ここでは簡単な計算機プログラムを作成して例外処理について考察します。
Part1
次の計算機クラス(Calculator)は0による除算時に例外をスローします。
計算機クラス
package example; public class Calculator { public int divide(int x, int y){ return x / y; } }
引数 y が0のとき例外が発生します。
Mainクラス
package example; public class Main { public static void main(String[] args) { Calculator calc = new Calculator(); // int result = calc.divide(9, 3); int result = calc.divide(9, 0); System.out.println(result); } }
実行結果
Exception in thread "main" java.lang.ArithmeticException: / by zero at example.Calculator.divide(Calculator.java:6) at example.Main.main(Main.java:8)
Arithmeticとは "算数" という意味です。
Part2
次に独自の例外クラス(CalculatorException)を作成してみます。
計算機例外クラス
package example; public class CalculatorException extends Exception { }
例外クラスを作成する場合はExceptionクラス(およびそのサブクラス)を継承します。Exceptionクラスを継承すると検査例外クラスになります。RuntimeExceptionを継承した場合は実行時例外クラスになります。
計算機クラス
package example; public class Calculator { public int divide(int x, int y) throws CalculatorException{ if (y == 0) { throw new CalculatorException(); } return x / y; } }
CalculatorExceptionは検査例外クラスであるため、例外処理(try-catch or throws)が必須になります。
Mainクラス
package example; public class Main { public static void main(String[] args) { Calculator calc = new Calculator(); try { // int result = calc.divide(9, 3); int result = calc.divide(9, 0); System.out.println(result); } catch (CalculatorException e) { e.printStackTrace(); } } }
CalculatorクラスのdivideメソッドはCalculatorExceptionをスローします。CalculatorExceptionは検査例外クラスであるため、例外処理(try-catch or throws)が必須になります。
実行結果
example.CalculatorException at example.Calculator.divide(Calculator.java:7) at example.Main.main(Main.java:8)
Part1の実行結果と比較してみましょう。
e.printStackTrace();
変数eに対してprintStackTraceというメソッドを呼び出しているだけです。変数eはCalculatorException型の変数です。printStackTraceメソッドは例外情報(例外クラス名、メッセージ)とスタックトレース(メソッド呼び出しの履歴)を出力します。
例外クラス名: メッセージ スタックトレース .. スタックトレース
Part2.5
独自の例外クラス(CalculatorException)にはメッセージを含むこともできます。
計算機例外クラス
package example; public class CalculatorException extends Exception { public CalculatorException(String message){ super(message); } }
スーパークラス(Exception)のコンストラクタにメッセージを設定すると、printStackTraceメソッドの中にメッセージを含むことができます。また設定したメッセージはgetMessageメソッドによって取得可能です。
計算機クラス
package example; public class Calculator { public int divide(int x, int y) throws CalculatorException{ if (y == 0) { throw new CalculatorException("/ by 0"); } return x / y; } }
Mainクラス
package example; public class Main { public static void main(String[] args) { Calculator calc = new Calculator(); try { // int result = calc.divide(9, 3); int result = calc.divide(9, 0); System.out.println(result); } catch (CalculatorException e) { e.printStackTrace(); // System.out.println(e.getMessage()); } } }
実行結果
example.CalculatorException: / by 0 at example.Calculator.divide(Calculator.java:7) at example.Main.main(Main.java:8)
Exceptionクラスのコンストラクタにはメッセージ以外にも、原因を表す例外オブジェクトを設定することもできます。これを使うと原因を表す例外オブジェクトを別の例外オブジェクトでラップすることができます。原因を表す例外オブジェクトはgetCauseメソッドで取り出すことができます。
Part3
独自の例外クラスを作成せずに、JavaのAPIに含まれる標準的な例外クラスを利用することもできます。
計算機クラス
package example; public class Calculator { public int divide(int x, int y) { if (y == 0) { throw new IllegalArgumentException("y is zero"); } return x / y; } }
IllegalArgumentExceptionは不正な引数を表す例外クラスです。IllegalArgumentExceptionはRuntimeExceptionのサブクラスであるため実行時例外に分類されます。
Mainクラス
package example; public class Main { public static void main(String[] args) { Calculator calc = new Calculator(); try { // int result = calc.divide(9, 3); int result = calc.divide(9, 0); System.out.println(result); } catch (IllegalArgumentException e) { e.printStackTrace(); // System.out.println(e.getMessage()); } } }
catchする例外クラスをIllegalArgumentExceptionに変更しています。実行時例外の例外処理(try-catch or throws)は任意です。
実行結果
java.lang.IllegalArgumentException: y is zero at example.Calculator.divide(Calculator.java:7) at example.Main.main(Main.java:8)
参考:その他の標準的な例外クラス
会社組織で学ぶJavaの例外処理入門
Javaの例外処理についてサンプルプログラムを作ってみました。ここでは会社組織のおける部長(GeneralManager)、課長(SectionManager)、一般社員(Employee)クラスを作って組織的に仕事をする様子を実装してみます。
- GeneralManager
- 部長クラス。受け取った仕事を課長にお任せ(委譲)する。ただし、課長の対処しきれない仕事はどんな仕事でも片付ける。
- SectionManager
- 課長クラス。受け取った仕事を一般社員にお任せ(委譲)する。一般社員が対処しれない仕事に対処するが、それでも無理な仕事は部長にお返しする。
- Employee
- 一般社員クラス。受け取った仕事を処理する。無理な仕事は課長にお返しする。
- Task
- 仕事を表すクラス。仕事の名前と作業量を保持する。
- TaskOverException
- 対処しきれない仕事を表す例外クラス。
- Main
- maimメソッドを実装したクラス。
Javaプログラミング
まずは単純なTaskクラス、TaskOverExceptionクラスを作成し、次にEmployee、SectionManager、GeneralManagerクラスを作成します。そのあとMainクラスを作成して動作確認します。
Task
Taskクラスはタスク名と作業量を保持します。
package example; public class Task { private String name; private int volume; public Task(String name, int volume) { this.name = name; this.volume = volume; } public String getName() { return name; } public int getVolume() { return volume; } }
TaskOverException
TaskOverExceptionクラスは作業量超過を表す例外クラスです。
package example; public class TaskOverException extends Exception { }
Employee
Employeeクラスは作業量が5以下の仕事を処理します。作業量が多すぎる場合はTaskOverExceptionをスローします。
package example; public class Employee { public void execute(Task task) throws TaskOverException { if (task.getVolume() <= 5) { System.out.println("Employee#execute " + task.getName()); } else { throw new TaskOverException(); } } }
SectionManager
SectionManagerクラスは、Employeeクラスに処理を移譲します。SectionManagerはTaskOverExceptionを捕捉して処理します。このとき作業量が10以下の仕事を処理可能です。作業量が多すぎる場合はTaskOverExceptionをスローします。
package example; public class SectionManager { private Employee employee; public void setEmployee(Employee employee) { this.employee = employee; } public void execute(Task task) throws TaskOverException { try { employee.execute(task); } catch (TaskOverException e) { if (task.getVolume() <= 10) { System.out.println("SectionManager#execute " + task.getName()); } else { throw e; } } } }
GeneralManager
GeneralManagerクラスは、SectionManagerクラスに処理を移譲します。GeneralManagerはTaskOverExceptionを捕捉して処理します。
package example; public class GeneralManager { private SectionManager sectionManager; public void setSectionManager(SectionManager sectionManager) { this.sectionManager = sectionManager; } public void execute(Task task) { try { sectionManager.execute(task); } catch (TaskOverException e) { System.out.println("GeneralManager#execute " + task.getName()); } } }
Main
Mainクラスにはmainメソッドを実装します。
package example; public class Main { public static void main(String[] args) { GeneralManager generalManager = new GeneralManager(); SectionManager sectionManager = new SectionManager(); Employee employee = new Employee(); generalManager.setSectionManager(sectionManager); sectionManager.setEmployee(employee); Task smallTask = new Task("SmallTask", 1); generalManager.execute(smallTask); Task mediumTask = new Task("MediumTask", 10); generalManager.execute(mediumTask); Task largeTask = new Task("LargeTask", 100); generalManager.execute(largeTask); } }
実行結果
mainメソッドの実行結果は次のようになります。
Employee#execute SmallTask SectionManager#execute MediumTask GeneralManager#execute LargeTask
まとめ
自分で対処できない仕事は上司に報告するようにしましょう。
下手なアドバイス入門
プログラミング講師として受講者にアドバイスをする機会が多くあります。そこで気づいた失敗例をまとめました。
- 信頼関係が構築できていない
- 求められていない
- 前提が共有できていない
- 当たり前のことを言う
- 具体性がない
- えらそうに言う
- 自分ができていないことを言う
1. 信頼関係が構築できていない
アドバイスは両者の信頼関係の上で成立します。相手が貴方のことを信頼していないとアドバイスは無視されます。日頃からの信頼関係が構築できていないのなら、アドバイスするのは控えておきましょう。あなたが部下を指導したいなら、まずは信頼関係を構築するべきです。
2. 求められていない
アドバイスはタイミングが命です。求められていないときにアドバイスをしてはいけません。上司と部下の関係、先輩と後輩の関係など、アドバイスを交わす両者に上下関係がある場合は特に注意しておきましょう。部下はいつもアドバイスを求めているとはかぎりません。アドバイスってのは、相手が求めているときにそっと提供してあげるべきです。
3. 前提が共有できていない
相手の言い分を理解できていないのに、アドバイスしてはいけません。まずは相手のメッセージを理解しましょう。話してあげることよりも聞いてあげることを優先すべきです。
4. 当たり前のことを言う
アドバイスというのは相手に役にたつものでないといけません。相手が気づいていないことを気づかせるのがアドバイスの価値です。当たり前のアドバイスには価値はありません。
5. 具体性がない
行動に結びつかないアドバイスには価値はありません。アドバイスは抽象的にすればするほど「がんばれ」や「やるしかない」といった自明なものになります。悩んでいる人にとってはイラつかせるだけで、逆効果になるかもしれません。
6. えらそうに言う
アドバイスは「何を言うかよりどう言うか」です。アドバイスを交わす両者に上下関係がある場合は特に注意しておきましょう。
7. 自分ができていないことを言う
アドバイスは「どう言うかより誰が言うか」です。アドバイスをするときには、それを言うべき資格が自分にあるのか自問するようにします。