Murayama blog.

プログラミング教育なブログ

書籍:Measure What Mattersを読んでいる

たまには普段書かないことをブログに書いてみます。本日は目標管理、OKRについてです。

私は仕事のやる気とかモチベーションとか、そういうのであまり悩んだことのないタイプです。どんな仕事も手をつけ始めたら面白いし学ぶことは多くあると考えています。蟹座のO型です。

一方で組織として、仕事のやる気やモチベーションを考えたときに、先輩や後輩、同僚が仕事に対して悩んでいるのはたくさん見てきたように思います。過去を振り返ると、上司としての自分は周囲のメンバーを前向きにさせるような発言・行動を取れていたかというと、んー、、微妙かもしれません。

最近はソフトウェア開発の現場で「開発チームとして生産性を高めるにはどうしたら良いか」について考えるようになりました。アジャイル開発、スクラムのような考え方・取り組みには以前から関心はありましたが、今はチームとしての仕事へのやりがい・モチベーションを高める工夫として「OKR」というものに興味を持っています。

本の紹介

Measure What Mattersという本を読んでいます。

まだ半分しか読んでいないですが面白いです。ブログに書こうと思うくらいです。スタートアップの事例としてremind.com(https://www.remind.com/)やnuna.com(https://www.nuna.com/)の事例はとてもわかりやすく、またnuna(社名)の由来にも感動しました。

あとGoogleの話や、ITの有名な人たちがたくさん出てくるので面白いです。名言を連発するアンディ・グローブさんがかっこいいです。

OKRとは

OKR(Objectives and key results)は、目標(Objectives)とその主要な結果(Key Results)を定義し、追跡するためのフレームワークです。"目標(O)"は何を達成すべきかを表現し、"主要な結果(KR)"は目標をどのように達成するかをモニタリングする基準になります。

従来の目標管理は「何を」に焦点をあてるものでしたが、OKRでは「どのように」という具体的な指標を補完することで追跡可能な目標管理を実現します。

また一般的に、OKRは組織においてオープンに共有し誰もが閲覧できる状態とし、1つの目標に対して、3つ,4つ程度の主要な結果(Key Results)を定義するようにします。また目標は実現可能でかつ野心的なものが良いとされていて、四半期に一度くらいのペースで振り返りを行うことを推奨しています。

目標の立て方については書籍「Measure What Matters」の中でも以下のような解説がありました。

「第1に困難な目標の方が、楽な目標より、パフォーマンスを高めるために有効である。第2に、具体性のある困難な目標のほうが、曖昧な文言で書かれた目標より、アウトプットの水準が高くなる。」

具体的にどのように書けばよい?

OKRはシンプルなツールなので、私のような単純な人間(蟹座のO型)はすぐに実践したくなります。そうすると「具体的にどのように目標や指標を記述すればよいのか?」という点に興味がいきます。そこが落とし穴のように思っています。

目標のもたらす失敗

OKRの話から離れて、目標管理について考察してみます。

会社のような組織の中で、年に一度あるいは半年に一度、目標を立てる、といった取り組みはよくあるケースだと思います。それらの目標管理が上手く機能している組織もあるのでしょうが、そうでない組織の方が多いのではないでしょうか。

目標について注意しないといけない点もいくつかあります。

  • 目標の形骸化
    • 立てた目標を放置して、忘れてしまう問題
  • 恣意的な目標変更
    • 組織の目標がころころと変わってしまう問題
  • 暴走する目標
    • 目標達成を優先するあまり、品質を無視してしまう問題

「目標なんて要らないよ」派の人はだいたいこれらの意見に同意するのではないでしょうか。管理できていない目標管理はマイナスに作用することも理解しておかなければいけません。

それで、OKRは具体的にどのように書けばよい?

OKRは目標管理ツールです。

現場に導入しようとすると、どうしても具体的な目標や評価指標の書き方にばかり目がいってしまいます(具体的な書き方は「OKR 書き方」でググればわかります)。

それよりもOKRを導入する目的は何か、そこを理解しておかないとOKRを導入しても失敗してしまうでしょう。

実際、書籍「Measure What Matters」の中でも多くの失敗談が語られています。「OKRは1度失敗したら辞める」というケースも多いようですがそれはアンチパターンで、OKR導入の目的を理解して繰り返し実践していくことで精度を高めていく必要があります。

組織におけるOKR導入の目的

目標は進むべき方向のことです。

話がそれますが、以前見たテレビ番組で林修先生がこんなイラストで説明していたのを覚えています。正しい目標と正しい努力、のような話だったと思います。

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目標を理解して努力しないと意味がないよ、というお話です。

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組織だとこんな感じでしょうか。

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(なんか図がでかくてすみません)

これも完全に余談ですが、漫画キングダムでは飛信隊の旗を立てるシーンが印象的です。目標と旗ってなんか似てるような気がしています。

組織における目標はチームメンバーを鼓舞し、パフォーマンスを改善するものであるべきです。もう一度「Measure What Matters」の中から引用しておきます。

「第1に困難な目標の方が、楽な目標より、パフォーマンスを高めるために有効である。第2に、具体性のある困難な目標のほうが、曖昧な文言で書かれた目標より、アウトプットの水準が高くなる。」

組織にOKRを導入する目的、それはチーム全員が目標を理解し、同じ方向を向いて仕事を進めていくことです。またOKR(目標と主要な評価指標)によって、組織の中で具体的に議論が行われ、協力関係が生まれ、仕事へのモチベーションを高めるいくことが理想です。

そのためにはOKRを補完する仕組みとしてCFR(Conversation, Feedback, Recognition)という考え方もあるります。対話、フィードバック、承認、いずれも組織において大事な言葉です。OKRのようなツールを導入したからといって、すぐに現場が改善されるわけではありません。

今後の話

本が面白かったので勢いで書いてみました。今も読み進めていますが、OKRの導入には以下の4つのキーワードを理解する必要があります。

OKRについて、目標管理や組織におけるモチベーションについて、もう少し勉強を継続してみようと思います。